『重点講義 民事訴訟法』 高橋宏志
この本はお薦め。おもしろい。ためになるかどうかはさておき、一日一講ずつぐらいのペースで読んでみようかなとおもっています。
民事訴訟はつまらないという人が多いようなので、こういう本を読んで好きになろうと努力してみるのもいいかもしれない。ちなみに、私は結構というか、かなり好きな科目です。
でまあ、とりたててこの本が、すごいおもしろい!!とか感動するほどわかるとか、通説あるいは判例の理解がものすごく深まるとかそこまでの本じゃないと思うんですけど、学説の対立(あるいは反対利益の)がわかりにくい民事訴訟においてそれらを優しく紐解いてくれるものという感じです。
高橋先生は、ある学説を結論として強くおして、多くそれは受験生が取るものではない(判例じゃないし)ことが多いので、そういうのを嫌がって敢えて、情報を遮断する人もいるかもしれませんが、自説に丸め込むというよりは、強く自説を主張してくれるので、自分がとる学説が決まっているなら、それほど紛らわしく迷うことはないので安心です。
ちょっとおもしろかったのが、「一部請求の可否」の論点のところで、著者は色々学説を検討したうえで、全面否定説がいいんじゃないか――ということをやんわりと主張するわけです。
次の「時効中断」の論点で、判例の見解に対し、「右手で与えたものを左手で奪うことになる…」と批判し、さらには、「より抜本的には、再訴可能という幻想を捨てて一部請求全面否定論に与するべきである」(上巻105頁)と自説激推し!(笑)
書き忘れましたが、これは教科書でなく、論点解説の色彩が強いので、気軽に(?)、好きなページを開いて半端なところから読むこともできるし、多分そういう用途の本なんだと思います。
だから、この分厚さにひるまず、読んでみてください。
ちなみに教科書なら司法協会の青い講義案がお薦め。

